はじめに

実を言うと当初やりたかったことがありまして、それは昨今話題になっていた反社会的組織とのつながりを可視化するというバカな発想でした。

ただ反社会的組織の定義が難しいので途中で止めておきました。(大して面白い結果が得られなったのもありますが)

なので比較的、興味深いと思われる結果を中心に紹介していきます。

とにかくはじめます🍛

実在する人物以外への経路

のび太への経路

まず前回出てきたのび太への経路を探ってみます。

有名人の繋がりを知りたい-影響力のある有名人はあの人だった | データ駆動はじめ

https://dd1.work/celeb/02_degree/

グラフ理論における次数や中心性という概念を前回構築した有名人ネットワークに適用することで、影響力がある方を探してみます。

ポイントは実在する有名人から参照をたどったにも関わらず、どこで架空の人物に行き着いたのかです。

[i2n[i] for i in nx.shortest_path(G, n2i['タモリ'], n2i['のび太'])]

No	有名人
1	マツコ・デラックス
2	中村うさぎ
3	美保純
4	高橋惠子
5	高橋伴明
6	不二子
7	アルセーヌ・ルパン
8	怪人二十面相
9	星野スミレ
10	のび太

どうやら女優の不二子さんが、アニメの峰不二子として検索されたタイミングで架空の世界に飛び込んだようです。

実在する人物以外の例

ちなみにのび太以外にも、実在する人物以外は多数見受けられます。

実在しない人物など	カテゴリ
スーパーマリオヨッシーアイランド	ゲーム
ファイナルファンタジーII	ゲーム
ファイアーエムブレム封印の剣	ゲーム
Hesperia	地名
ばいきんまん	アニメキャラクター
赤道ギニア	地名
ピカチュウ	アニメキャラクター
白米	食物
海王みちる	アニメキャラクター

で、このようなカテゴリをもつ有名人(?)は、離心数が大きい順で表示すると比較的簡単に見つかります。離心数が大きいとは、グラフの中心から離れているというイメージですね。

# 離心数の大きい順で表示
ecc = nx.eccentricity(G.to_undirected())
{i2n[k]:v for k,v in sorted(ecc.items(), key=lambda x:x[1], reverse=True)}

参照をたどる

人物中心

参照を順にたどっていき、同心円の半径で深さ(参照をたどる回数)を表現してみます。

networkxとしては shell_layout で実現可能です。

なおそのままだと名前が重なり見えないので、位置に応じて角度を変えています。そのような機能はnetworkxには無いので、自前で以下のように実装しました。

text = nx.draw_networkx_labels(...)
for i, t in text.items():
    x, y = t.get_position()
    rad = math.atan2(y, x)
    rad = rad + math.pi if abs(rad) > math.pi/2 else rad
    t.set_rotation(rad * 180/math.pi)